ケアマネの勉強法。
それは、ひたすら暗記。
ケアマネの試験は98%暗記です。
ですが、専門用語が中国語並みに漢字の羅列。覚えることもとても多い。そんなところに苦労している人が多いのが実際のところでしょう。
私も暗記が苦手ですし、勉強のモチベーションを保つことが大変でした。
それでもなんとか合格したので、その勉強方法をお伝えします。
ひとつ一つ解説していきますが、その前に『介護支援専門員実務研修受講試験』そのものを知ることが大切です。本題から少しそれてしまうので、勉強法のみ知りたい方は目次からとんでください。
ただ、読んでおく価値はまぁ、あるかと思います。
Contents
ケアマネ試験を知る
「試験を知る」ということは、試験のこれまでの流れや傾向を把握することです。
直接的に試験の点数には結び付きませんが、これにより合格への近道を見つけることができます。
敵の弱点を下調べしないまま戦いを挑みませんよね?
試験の傾向を知ることは、勉強よりも一番最初にすることをオススメします。
合格率の推移
実施期間 | 合格率 | 受験者数 | 合格者数 |
第17回 平成26年 | 19.2% | 174,974人 | 33,539人 |
第18回 平成27年 | 15.6% | 134,539人 | 20,924人 |
第19回 平成28年 | 13.1% | 124,585人 | 16,280人 |
第20回 平成29年 | 21.5% | 131,560人 | 28,223人 |
第21回 平成30年 | 10.1% | 49,332人 | 4,990人 |
第22回 令和元年 | ※18.5% | ※30,509人 | ※5,644人 |
※第22回の試験は台風の影響により、試験が延期になった地域があるため、最終的な合格率は変動する可能性があります。
それぞれ年度ごとにばらつきはありますが、平均して15%~16%といったところでしょうか。
私が受験した第19回は、当時の合格率では過去最低でした。
現時点では第21回の試験が過去最低の合格率となっています。その理由は次で解説します。
受験資格について
第21回の受験者数の少なさ、合格率の低さには理由があります。
ケアマネを目指している方にとっては死活問題なのでご存じかとは思いますが、平成30年度から受験資格が大幅に変更となりました。
ざっくり説明すると、国家資格や介護資格が無くても10年の業務年数があれば受験できたのが、業務の経験年数だけでは受験できなくなったのです。
国家資格や、生活相談員、支援相談員などとして5年以上の業務経験が必要となりました。
そのため、例年10万人以上が受験していたのですが、5万人をきる形となりました。
また、少し過去の話になりますが、平成27年度には解答免除の廃止もありました。これは、持っている資格によって試験の一部が免除されるというものでした。
こういった流れから、より専門的なケアマネージャーが必要とされていることが伺えます。
裏を返せば “ 少しづつ合格しにくい試験になってきている ” ということです。
ケアマネの合格率が低い理由
合格率はそこまで高くありません。介護福祉士の合格率が60~70%であることを見てもわかるかと思います。
なぜなのか。
個人的な考えですが、合格率が低い理由は2点あると考えます。
1点目
ケアマネ受験する方は介護の仕事をしながら勉強、受験している方が大半だと思います。私も介護の現場で働いていましたので、介護の大変さがわかります。
勤務が終わればココロも身体もヘトヘト…なんて日常茶飯事。そこに家事や育児など家のこともこなし、勉強も追加しなくてはいけないのだから大変です。勉強が思うように進まない方も多いでしょう。これが合格率の低さではないでしょうか。
そういった意味でも効率よく勉強を進めるために「試験を知る」ことが大切になってきます。
2点目
ケアマネ試験の問題はきちんと理解していないと解けない問題が多いことです。
何当たり前のこと言ってるの?と思われるかもしれませんが、ケアマネの試験は“ 勘が当たる確率が低い ”ということです。
介護福祉士の試験は、五肢択一。たとえ適当に答えを選んでも当たる確率が20%あります。それに比べ、ケアマネの試験は五肢複択。選択肢5つの中から2つ、もしくは3つを選びます。ですから、勘で当たる確率は低いのです。幅広く、正確な知識が要求されます。
ケアマネ試験の内容
- 試験時間は120分
- ほとんどの都道府県ではマークシート式
- 問題数は全部で60問(1問1点)
- 「介護支援分野」25問、「保健医療福祉サービス分野」35問
- ケアマネの試験は5つの選択肢の中から複数を選んで回答する、五肢複択式
- 合格ラインは70%程度と言われているが、その年の難易度によってまちまち
これを頭に入れて勉強を進めることをオススメします。
過去問を解くときには時間を計って慣れておきましょう。また、マークシートにも慣れておくと良いですよ☆
ケアマネ勉強法 その1 ユーキャン

おまたせしました。ここから本題です。
私の勉強方法の1つ目。ユーキャンです。
「え?ユーキャン高いし、無理!」という方もいるでしょう。私がそうでした。
ケアマネ講座で約5万円か…と。
ですが、自分の資格が一つ増えること、そして何回も試験を受けるより、一回で受かるなら!とユーキャンの講座を受講しました。
ただ、ここで私が言いたいことは『ユーキャンおすすめ』だけではありません。何を言いたいのかというと、
使用する教材やテキストは必ず一つに絞ること!!です。

本屋さんにテキストを探しにいくと色々な出版社さんのテキストが並んでいます。
そこで、自分がこれだ!と思う物を見つけることが出来れば、買うのはそのテキストと、その同シリーズのテキスト程度にしておくことです。
なぜなら、違うシリーズや違う出版社のテキストは「同じ内容が書いてあっても、言い回しなど微妙なニュアンスが違うため混乱を招きやすい」から。
Aのテキストにはこう書いてあったのに、Bのテキストにはこうかいてある!え?なんで?!ということが結構ありました。
それは後に勉強を進め理解できると、そういうことか!とわかるのですが、理解が出来ていない状況だとただただ混乱するだけです。この混乱は勉強のモチベーションがさがるので、まずは一冊これ!と決めたらその本をメインに勉強すると良いです。
ここで、自分がこれ!と一冊決められれば良いのですが、ケアマネ試験対策関連のテキストや本は本当にたくさんあります。カラーでイラストも多いしなんとなく見やすいからという理由で選ぶと、詳しい解説が少なく、結局違う本やネットで調べることが増えるというものもありました。調べることで頭に入りやすいというメリットもありますが、とっても時間がかかり、効率的ではありませんでした。
まずは、本屋さんに行ってみて運命の一冊を選んでみてください。そしてまずはその一冊をメインに勉強しましょう。運命の一冊が選べなかった方はユーキャンなどの通信教材一択で良いかと思います。
通信教材はお金はかかりますが、テキストからドリルまで揃いますし、
- 添削があるので勉強スケジュールを立てやすい(立てないといけない)
- 高いお金を払っているのだから無駄にするわけにはいかない
といった、良い意味で自分を追い詰めることができました(笑)
夏休みの宿題はいつもギリギリで終わらせるというタイプの方にはぜひユーキャンがおすすめ。個人的にはユーキャンで合格できたのでオススメしていますが、他の通信教材でも良いかと思います。
自分でスケジュールを立てて自己管理が得意な方は通信教材は必要ないかと思います。
ユーキャンは出題傾向や予想ポイント、法改定の内容などが会報(冊子)で届くので、タイムリーな情報を得ることができました。これは思っていた以上に良かったです。
結局ユーキャンの教材が届いてからはそれまでに買っていたテキストや本を全く使いませんでした。余計な出費でした(泣)

ケアマネ勉強法 その2 SNSを活用

私の勉強方法2つ目。SNSです。
例えば、インスタグラムで#ケアマネ #ケアマネ勉強 で検索をかけると、ケアマネを受験される方の勉強中の様子やノートをたくさん見ることが出来ます。
ここでまず、『勉強しているのは私だけじゃない!』と思うことが出来たのです。
勉強は基本的に孤独との戦いでもあるので、みんなも頑張っているということが、勉強のモチベーションアップにつながりました。
さらに、発見が。
皆さんノートをとてもわかりやすくきれいにまとめている方が多い
ことに気が付いたのです。
そういったわかりやすいノートを見つけては自分のノートに書き写しました。また、ケアマネ受験の講師をされている方のSNSもフォローさせていただき、すき間時間にはSNSチェックし、ノートのまとめ方や、過去問の解説などをチェックしました。
YouTubeでも介護保険についての説明動画や、過去問の解説をしている動画がたくさんありますので、いろいろと検索してみることをオススメします。
勉強はモチベーションの波がつきものです。
やる気があるときもあれば、全くやる気が出ない時もあります。
モチベーションが下がりすぎてしまうと、そこからの回復には大きなエネルギーが必要になるからです。ですから、やる気が落ちてきたな…というときにはスマホをポチポチと触り、ケアマネ関連のSNSで情報を得ておくだけでもつぎのやる気の波に乗りやすくなると思います。
ケアマネ勉強法 その3 青ペンでノートびっちり作戦

私の勉強方法3つ目。青ペンでノートにびっちり作戦です。
…ちょっと何言ってるかわかりませんね(笑)
これは単純に暗記の方法です。
知らない単語を覚えるときに、ノートの一番上の行から全くスペースを空けずにびっちりと文字でノートを埋めるというもの。これの何が良いのかといいますと、ノート一面に自分の字がびっしり並んでいることで、
『私ちゃんと勉強してる…!!!!!』
と、思えるのです(笑)
更には、暗記には青いペンを使っていました。なぜかというと、以前に何かで暗記には青い色が良いという記事を読んだことがあるからです。実際にはどのような科学的根拠があるか私には一切わかりません(笑)
ですが、
『青いペンで書いているんだから覚えられるだろう…』
という暗示を自分にかけました。「どうせ覚えられないだろう」ではなく「青ペンだから少しは覚えられるだろう」という感じでほんの少し前向きになるイメージです(笑)
このノートびっちり作戦は、ちゃんと勉強をしている!ということを自分に伝えることができます。つまりは可視化。
勉強しているという達成感が得られるので、この方法もモチベーションを維持するのにうってつけでした。
私は暗記用のノートと、まとめ用のノートの2冊を準備して勉強しました。暗記は今述べたようにひたすら書く用です。介護用語って中国語ですか!?という位漢字が多かったりします。
例えば「地域密着型介護老人福祉施設入居者生活介護」。漢字が20文字も(笑)
暗記が苦手なわたしはひたすら書くしかありませんでした。
まとめ用ノートは、暗記したことを頭の中で整理しやすくするために図やイラストも使ってまとめるものです。このまとめノートは試験当日も試験会場へ持っていき、直前まで眺めていました。見なれたノートを眺めることでここまで勉強してきた!という思いから、緊張感も和らぎました。
ノートのサイズはA5のものを使いました。
これは偶然だったのですが、“ ノートをびっちりにする ”という点でちょうど良いサイズ。
A4やB5だと少し大きいのでびっちり埋めるのには時間がかかります。他にも私は家だけではなく、混んでいないときを見計らって喫茶店やファミレスなどで勉強していました。そのため、A5サイズのノートは持ち運びに便利なサイズだったのです。

ケアマネ勉強法 まとめ
ここまで私が実践して効果的だったと感じた勉強法を3つお伝えしてきました。
時間だけは受験生平等に与えられていますので、時間を無駄なく利用できるように私の経験談をまとめました。
人一倍勉強や暗記が苦手な私だからこそモチベーションを維持するために工夫してきたことが少しでもケアマネを受験する方の参考になれば幸いです。
最後に、おまけ。
ユーキャン以外でこれは役に立った!と思った本を紹介します。
翔泳社「これならわかる スッキリ図解 介護保険」 高野龍昭 著
※現在は第3版まででいるようです。
介護保険、複雑でわかりにくいですよね。法改正もあるし。
ユーキャンを始める前に色々な本やテキストを読みましたが、介護保険に関してはこの本が一番読みやすかったです。よかったら参考にしてみてください。